グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト(GLF)は、弊社のパートナー企業であるDDI社が1999年から実施している世界規模のリーダー調査で、日本ではMSCが主体となって実施しています。
第11回となる最新の調査では、リーダーに対する期待が高まる中、求められる資質が大きく変化しており、リーダーシップのあり方を再考する必要があることが示唆されています。
本調査レポートは、世界50カ国以上、24業界、1,556の組織の13,695人のリーダーと、1,827人の人事担当者の回答を検証し、人材育成のベストプラクティスと、リーダーシップの未来を導く重要なトレンドを集約しています。
リーダーシップは今、大きな転換期を迎えています。変化の加速、AIによる革新、そして高まる期待により、リーダーに求められる資質は一新され、これまで以上の敏捷性が必要とされています。ビジネス成果の創出が依然として重要である一方で、優れたリーダーは絶え間ない変化の中で成長し、「人間的側面」を磨くことが求められます。具体的には、信頼を築き、人材の成長を促し、深いつながりを生み出すことが不可欠です。
本調査では、こうした重要なスキルを開発することで、リーダーシップを最大の競争優位性へと変える組織のあり方を明らかにします。
リーダーの供給体制は10年にわたる低迷を経て、わずかに回復の兆しを見せています。これにより、人材戦略の転換点が訪れる可能性があります。
信頼は組織の成功を支える基盤ですが、今日の不安定なグローバル環境で急速に失われつつあります。直属の上司に対する信頼は17%の減少しており、チームの結束・士気に重要な影響を及ぼす懸念を浮き彫りにしています。
過去15年間、リーダーの質に対する評価は低迷し続けてきました。唯一の例外はパンデミック期で、一時的に48%まで上昇しましたが、このことが示す重要な洞察があります。それは、特定の条件下ではより高い評価を得ることができたという点です。