ますます複雑化する職場環境において、リーダーのストレスは急激に増大しています。MSC/DDIの「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2025」調査では、71%のリーダーが、現在の役職に就いて以来ストレスが大幅に増えたと報告しています。
さらに、初級・中級管理職のリーダーが自分の仕事に意義と目的を見出している割合は、2020年の44%から35%にまで低下しました。初級・中級管理職はますます目的意識を失い孤立している現状を表しており、組織の健全性やエンゲージメントへの影響が懸念されます。
弊社が提供するヒューマン・アセスメントのデータからも、リーダーの主体性や目的意識、創造性が低下している状況がうかがえます。
プレイヤーとして活躍してきた人が、リーダーの立場になっても引き続き自分らしさを発揮しつつ、組織からの期待にも応えていくためには、内省によって自己理解を深め、自己変革へとつなげていく試みが重要になります。
本コラムでは、様々な企業のリーダーを対象としたアセスメントやトレーニング、1on1コーチングでの現場体験から得た臨床知や仮説を組み合わせながら、リーダーの自己変革を促す内省の方法についてご紹介します。
MSCにて、15年にわたり5,000人以上のビジネスパーソンの能力診断に従事。培ったヒューマン・アセスメントやフィードバックの技術を活かして内省を深める1on1セッションを提供し、リーダーの自分らしさを大切にした能力開発を支援している。MSC Webサイトに掲載している執筆コラムとして、「1on1で創るウェルビーイングな能力開発」(2021.07.16)、リーダーの「創造力」を引き出す3つのアプローチ(2022.03.01)、リーダーの視野を広げるアセスメント体験(2023.05.08)がある。